アルミニウムとは
アルミニウムはボーキサイトを原料として産出される軽金属です。
一般的には大量の電気を使って、ボーキサイトからアルミナを取り出し、さらに電気分解を行ってアルミニウムを作ります。
アルミニウムは2014年のデータで約5000万トン生産されその40%程度が中国で生産されています。
アルミニウムはその物性の良さ、扱いやすさから日用品などにも広く使われている人気者の金属です。
純粋なアルミニウムは常温常圧で優れた熱伝導性、電気伝導性を持っていて、さらに柔らかく、それでいて脆くないという点で加工性にも優れます。
また、アルミニウムは本来は酸化されやすい性質を持ちますが、酸化被膜により内部は浸食されず耐食性も持ち合わせ、この点も用途の広がる要因となっています。
アルミニウムは両性金属で、酸・塩基両方に溶けるという特徴があります。
塩基に浸した際には水素を発生させながら、水酸化アルミニウムが生成されます。
このとき塩基が強塩基であればアルミン酸を伴って反応が内部まで進み、弱塩基であれば先に書いたように酸化被膜を伴って途中で反応が止まります。
また塩酸と反応させた場合は水素を発生させながら塩化アルミニウムを生成します。
用途としてはよく知られているものとして、1円硬貨、アルミ箔、アルミホイルなどがあります。
また、その他にも加工のしやすさと軽量ということから自転車のフレームに使われたり、パソコンや家電の筐体などにも広く利用されています。
またジュラルミンはアルミニウムの合金で一般的には銅4%、マグネシウム0.5%、マンガン0.5%、(残りの割合をアルミニウム)で作られていて、アルミニウム合金で最大の強度を持つ合金として、金属疲労に弱いデメリットは残るものの、スマートフォンから航空機まで広く使われています。
またジュラルミンを含めたアルミニウム合金の特徴の1つとして、一定の負荷をかけると元の形状にもどらず変形しきってしまうような降伏現象を見せないという特性が挙げられます。
このようにアルミニウムは様々な固有の特性、メリットを持ち合わせた金属のため世界中で広く生産され利用されている金属の1つです。