ジルコニウムとは
ジルコニウムとは、原子番号40番の元素の事です。
元素記号はZrで、チタン族元素のひとつとなっています。
チタン族元素とは第4族続元素の事を指し、チタン・ジルコニウム・ハフニウム・ラザホージウムがこれに分類されます。
繊維金属の一つでも有るジルコニウムは、六法細密重点構造のα型で、最も安定した結晶構造となっています。比重は6.5、融点は1852度の金属です。
色は銀白色で、常温であれば酸、アルカリに対しても安定しています。
また耐食性がある為、空気中では酸化被膜が出来て内部が侵されにくいという事も特徴となっています。
そのため、内部の金属が流出し辛くなっており、非常に安定した金属と言われているのです。
ただ高温になると常温の時とは反応が変わり、酸素、窒素、水素、ハロゲン等と反応して多様な化合物を形成。
世の中には沢山の金属が有りますが、ジルコニウムはその中でも熱中性子の吸収断面積が最少の元素となっています。
そのため、ジルカロイドと呼ばれる合金にして原子炉の燃料棒の被覆素材として使用されたりする場合があります。
元々は宝石のジルコンが語源となっている金属ですが、酸化ジルコニウムは白色顔料等に使われたりするものです。
また圧電素子、コンデンサー、ガラス、差し歯、歯のブリッジに使用される場合も有る金属です。
また陽極酸化することによって発色する徳政を利用して、実際には宝飾品等に利用される事もあります。
またこの金属は酸化被膜が表面に形成されるため、金属成分の流出が無いので金属アレルギーを起こしにくいという特徴も持ち合わせています。
この様に、非常に熱に対しての安定性が高いジルコニウムは、他の金属よりも使用される機会が多くなってきています。今後も様々な分野で利用されていく金属です。
また、従来使われていた元素に比べて毒性が無く、環境に優しい元素と言う事が研究の結果明らかになっています。そのため、従来品の代用として利用される範囲が広がっています。